福くんの疑問

観光シーズンに入って、何やらメディアの露出度が増えているような新得町です。

先日も、お昼のバライティ番組「ヒルナンデス!」で、人気子役・鈴木福くんと妹の夢ちゃんが新得町にやって来て、狩勝高原にあるウェスタンビレッジサホロで乗馬を楽しんでいる様子が放映されていました。全国放送のこのTV番組、見られた方もいたのではないでしょうか。

千歳空港に降り立った兄妹が、「新得で乗馬体験する」というのは、道内地理感覚のある方にとっては少々違和感を覚えたかもしれません。そのあたりバライティ番組ということでご勘弁下さい。ただ、新得町民の一人としては、さらに気になるシーンがありました。

新得駅に降り立った福くん兄妹が、駅の観光案内所に立ち寄るシーンでした。

そのロケ日は多分、日曜日(日曜だったのか祝日だったのか)だったのでしょうか。
新得駅待合室横の観光案内所が閉まっていたのでした。ただ、駅売店(コミュ二テイ&アンテナショップ)ステラステーションの店員さんがホローしていましたが・・・。

「観光案内所、開いてないんですか?」
「日曜、祝日は閉まっているんです。でも、ここで案内しますよ。」

「ウェスタンビレッジに行きたいんですけど・・・」

狩勝高原内にあるウェスタンビレッジサホロは、車で10分から15分、約11㎞の道のりです。現在、夏休みシーズンに入り、期間及び土曜日曜祭日限定の1日4往復の無料送迎バス(新得駅ー狩勝高原)が走っていますが、そのロケの日はまだシーズン前でした。

平成19年7月 協働による「観光の町づくり」をめざして『新得観光協議会』が約2年間、「訪ねてよく、住んでよい」観光の町づくり を目指して会議をしています。
残念ですが、その時に議論していた事の多くが会議録の中に埋もれた感がしています。そしてその中で、考えからはかなり縮小されたものの、実際に実現した『駅に観光案内所設置』があります。
又、協議会参加メンバー方々が、『会議だけの話で終わり、というのではなく行動しましょう。』ということで「いらっしゃいしんとく発見隊」としてその後も活動を続けています。これまで細々かもしれませんが「駅前まるしぇ」や「駅前イグルー作り」や「新得山の水仙」等を行っています。

平成29年8月9日 今年2回目の「新得駅前まるしぇ」がありました。その準備のための搬入作業時に、『あれ?』と・・・。

荷物搬送のための自動車の駐車位置でした。
そういえば、かつては北駐車場の北側(駅から遠い所)に止めていた自動車でしたが、駅近くに空き駐車スペースが目立つようになっています。夏休みシーズンですが、駅の北駐車場での駐車台数が減ってきている現実を感じました。平成19年からの観光協議会では、毎回のように、「新得は鉄道の町」と言い続けてきましたが、この10年、町も町民も空気のような鉄道や駅に対して、さほど存在感もなく、その危機感もなかった結果でしょうか。一度崩れ出した崩壊は、なかなか止めることは難しい。

先日、『新得町観光振興ビジョン検討会議』の話を、ある方から聞かせて頂きました。
素朴な疑問として、観光振興って役場が中心になって道筋を決めるものなのでしょうか。

『新得町は観光に恵まれているものの、駅前商店街に活気がなく、街並みに魅力が感じられていない』と話が出ているようです。

観光資源に恵まれた新得町です。しかしそれは新得町だけの話ではなく道内の他市町村に行けば、そこも又、同じように別な方面で恵まれています。活気がないと感じる駅前商店街は観光とは関係なく、そこの商店街の方々が中心となり知恵を絞らなければなりません。街並みに魅力があるかないかは、それは町の中から見える視点です。失礼かもしれませんが、もしかすると、このシャッター通に別な方向から見て魅力を感じる観光客もいるかもしれません。

『柚子売りしてたら人が来た』

四国高知県の馬路村です。高齢過疎地です。そこに生きる村民の姿を写真に収めて全国の特産品会場で掲示し続けながら特産の柚子を売った農協職員が居たそうです。そしたら、そんな生き生きした顔をしている人たちが生活している村ってどんなところなんだと、あれよあれよと村に人が押し寄せてきました。

北海道なら上野ファームの上野砂由紀さん、紫竹ガーデンの紫竹昭代さん、ガーデニングのカリスマ的存在です。しかしそれは、只々大好きなお花に愛情を注ぎ続けてきた結果が今に至っているのでしょう。

観光は生き様です。

町は黒子に徹して、新得町でもそんな風にひたむきに生きる町民の方々を見つけ出しバックアップをして欲しいものです。見えるものをつくるのではなく、見えないものを育てる環境が観光の近道だと思います。

2017年、新得町には観光客の訪問の増える日曜祝日に扉の開かない観光案内所が駅にあります。