シンコウ!

「シンコウ!」

ドンピシャのタイミングでした。

この四半世紀お呼びのかからなかった観光協会の勧誘を受けたのは、選挙が終わってまもなくしてからでした。どうにも商売の中の小売しかしていない我家にとっては、年間一万円の会費は大きくて、頭を横に振らせるのでした。

それでも旦那を説き伏せて入会することにしました。新得町の観光に関して日々考えていることの少しでも、実現化できるよう提案していく機会の一つだと思ったからです。

そして、その日、新得町観光協会総会に初めて参加したのです。たしか会員は七十名位いると聞いていたのですが、年に一度の総会、そこには二十名ほどの出席者しかみえませんでした。

「勝手にやってくれ、私ら、そんな総会に出ているほど暇じゃないのよ」

ってことなのでしょうか。
参加しないということは、限られた人数の方々で予算立案が決定されることに良しとすることに信任を与えているわけですが、これで新得町が観光の町なのです。

質問するためにマイクを受けた女性は、Yoko同様に、今年、新入会された方でした。質問をしようと、まさにそのタイミングでの野次でした。後で確認すると商店経営の何期も議員を続けられている方の野次でした。

その方の政治活動の原点は『新得町の明日を考えます』です。
今一度、2015年の町議会議員選挙公報を読ませて頂きました。

「新得町に住んで良かった、少しでも長くこの町で生活をしたいと思う気持ち、心豊かに町民みんなで潤いのある町づくりを目指し、少子高齢化人口減の新得町で、皆様と話し合い知恵を出し合い人口対策に努力行動してまいります。」

とありました。

『シンコウ』とはどういうことを言いたかったのか分かりません。でもタイミングが良すぎました。今まさに知恵を出そうとしている初参加の方のご質問であり、ご意見を結果的に遮ることになってしまいました。そして多分緊張だったのでしょうか、残念なことにその方は、頭の中が白くなって質問が飛んでしまわれました。

シンコウは
Yokoとの親密な『親交』なら、旦那に言い訳もできませんので困まりますが、『観光事業を振興する』はたまた『深厚な敬意を表する』ということでしたら、公約を実践していらっしゃるのでしょう。今後の更なる活動を期待したいものです。

ところで、この総会に参加して、何が驚きと言えば、議論が無いことでした。
質問もほんの少しの件数だけで、淡々と会議が進んでいきました。夏のシーズンを前にして、たいした議論すらおこらず、昨年とほぼ変わらぬ方向性で物事が進められようとしている新得町観光に危機的な状況を感じて帰路に着きました。

「そうでしょ。結局、出席したところでねぇ。」

そう、多分何も変わらないのでしょう。
二十数人しか集まらない総会も理解できたような。

社会学者の小熊英二さんは、『「デモをやって何が変わるのか」という問いに、「デモができる社会が作れる」と答えた人がいましたが、それはある意味で至言です。「対話をして何が変わるのか」といえば、対話ができる社会、対話ができる関係が作れます。「参加して何が変わるのか」といえば参加できる社会、参加できる自分が生まれます。』と、言っています。

たとえば、今シーズン、クラブメットサホロは夏のシーズンの営業をします。
新得町観光協会はそんなサホロの山に滞在するお客様あるいはスタッフを市街地におりてきていただこうと、バス運行の計画を立てていました。しかし今の状況にYokoは疑問を感じています。これは街中の観光関連商店街から出た発想ではないと考えられるからです。それは言葉一つとっても、英語はもちろんのこと、フランス語、中国語、台湾語、韓国語等々、受入れ体制ができているとは思えません。もちろんですが言葉だけではありません。この一つの試みも無駄な税金投入にならないことを祈るばかりです。

もちろん、最低でも今夏シーズンに入る前までには、街中の受入体制が整えば、たとえその試みが失敗に終わったとしても、それはそれで次の展開に繋がっていくのではないかと思いますが、つまり、まずは街中の方々が観光客を受け入れるという気持ちであったり行動であったりするモードになることが第一で、(それは、もしかすると中には嫌な方々もいるかもしれませんが、)そうでないと観光客にも失礼なのではないかと思います。

「行動して何が変わるのか」といえば行動できる社会、行動できる自分が生まれます。
ほんの些細なことからで良いのではないでしょうか。私たちの行動は決して無駄ではありません。