トムラウシ少年グリーンクラブの作業

「町長は地熱発電はどう考えているのですか。」
我旦那さんの参加した「ぽっかぽか心トーク」(レディースファームスクール 2012年(H24年)11月7日)で質問がありました。

当時、小水力(水)発電に前向きな町長でした。
もちろん、それも良いけど近くに十勝岳やら丸山で火山があって熱源豊富なんだから、そちらの方の考えはどうなのか?と、質問したのでしょう。

町長(地域戦略室)の説明は、
「地熱発電については、大規模な開発が必要となることに加え、発電した電気の送電にも課題があり、初期投資経費や発電経費などに対する発電量等の効果を考慮すると、現時点での導入の判断は難しいものと考えます。
太陽光発電については、新得小学校に設置し、また、住宅用の普及を図るため、導入の支援策を講じているところであります。
小水力発電については、河川水を利用した発電設備の導入を調査し検討しており、現在も水利権の関係で流量データを調査しているところです。
バイオマス発電については、家畜糞尿の資源も多くあるので、今後導入に向けた検討を進めていきます。
なお、風力発電は安定的な発電、景観上の問題もあり、現状では導入は難しいと思います。」
でした。

後で知りましたが、
皆、考える事は同じなようで、前年2011年の屈足での「ぽっかぽか心トーク」でも、地熱発電の話題が上がっていて、同様な回答を町長(地域戦略室)がされていました。

当時、町長は、トムラウシのユウトムラウシ川での20KW程度の小水力発電に意欲的でした。発電能力は低いものの、環境の負荷も小さくトムラウシ温泉の電気を賄えることにもなり、完成すれば話題性もあった事でしょう。ただその後、何の壁にぶち当たったのか、経過が伝わってこなくなりました。

2012年秋の段階では、地熱発電の可能性に後ろ向きだった町長でしたが、その後、電源開発さんからの話でトーンが変わりました。町民は地熱発電に関心があった。でも、費用対効果等、新得町独自で進めるのは壁が高すぎた。そんなところに、願ったりの話が入ってきたのではと想像します。

十勝川源流部を考える会第1回ペンケニコロ林道沿い植樹風景

「十勝川源流部を考える会」第1回ペンケニコロ林道沿い植樹風景

今から10年前の秋、その日は道内外から何万人もの方々が新得町にソバを堪能しにやって来る『新得そば祭り』の日でした。そんな賑やかな光景を横目で見ながら、小学生の娘と樹木に関心のある我旦那さんは、何人かの方々と共に町のバスに揺られて屈足方面へ向かっていました。

向かった先はペンケニコロベツ林道沿い元造林土場跡。スコップを入れても跳ね返されそうになるとても硬い土地でした。そんな林業施業跡地の裸地に、(なるべく周りの環境に配慮するために)その周りで育っている樹木を移植するという、とても地味な作業をするためでした。

第一回目の「十勝川源流部を考える会」主催の森林再生活動の植樹。
初年度はペンケニコロベツ林道沿いとなったものの、次年度からは十勝川源流部に近いところでの植樹作業、育種作業を続けています。しかしその始まりは、林業の町新得町に似つかわしくなく、参加者の大半はトムラウシ少年グリーンクラブの小中学生でした。そこに一般の参加者がチラホラと混じっている程度でした。
ちなみに、根性ナシの我旦那さんは、この一回の植樹しか参加できていませんが・・・。

新得町にある十勝川源流部とは、日本に5箇所しかない原生自然環境保全地域の一つです。それも、想像するほど広い地域ではありません。その指定地域を維持する為には、その周囲の森林も維持していかないと、保全地域の維持ができないといわれているのですが、残念ながら、その指定地域の周りは、造林作業による林業施業跡地の裸地が多数点在しているのです。先の植樹作業は、そういう場所を少しでも減らすべく行なわれているのです。そして過去、トムラウシ少年グリーンクラブの小中学生は、その作業の一端を担い続けてきました。

今年2015年春に「大雪山国立公園トムラウシの地熱発電計画を問う」シンポジウムが新得で行なわれました。
その中で、二十数箇所のボーリング調査の話がありました。
これはユウトムラウシ川での小水力発電の調査とはわけが違います。当然の話ですけど、トムラウシ温泉の横で「ガチャコンガチャコン」と井戸水を汲み上げる手押しのポンプの管を入れて調査するようなものではありません。

場所は十勝川源流部原生自然環境保全地域の横のです。
子供たちが、ボランティアの方々が、今まで地道に続けてきている十勝川源流部の林業施業跡地の裸地への植樹活動や育樹活動はいったい何だったのでしょうか。

多分、企業(原電開発)の方々は知らないでしょう。
しかし、新得町は、町長はその活動を知っています。

過去、町民も思いついた地熱発電です。
原子力発電事故の後、少しでも地球を痛めない発電を考えるようになった結果でしょう。

しかし、町長は、イメージでしかなかった地熱発電の事を私達町民に教えてくれました。
地熱発電には
『大規模な開発が必要となることに加え、発電した電気の送電にも課題がある』
と。

新得町
愛が欲しいなぁ。

十勝川源流部原生自然環境保全地域は、北海道の中央部、大雪山塊の南端に位置し、十勝川源流部の支流、トムラウシ川とヌプントムラウシ川にはさまれた長径約7km の細長い地域で、標高は650~1,100m の範囲で、調査面積は1,035ha である。

自然環境保護地域

自然環境保全地域 – Wikipedia